到着したら ...

道路から坂を下ると、そこには大きく2つに分かれた記念館があります。一つはアリゾナ記念館。日本海軍の真珠湾攻撃で爆沈した、アメリカ戦艦 アリゾナの記念館です。この記念館が最も大きく売店とかも充実しています。売店の中には各種記念品、お土産が満載していますが、当時(1941.12.8) の新聞の復刻版とかも面白いかも知れません。プラモデルもたくさんありますが、殆どは日本製です。記念館そのものはアリゾナの記録フィルムを見せ られた後に洋上にある記念館本体にランチで向かいます。 この妙な形をした記念館は沈んだアリゾナの船体を横切る形で配置されています。航空写真では その下に横たわる巨大なアリゾナの骸がはっきり視認できますが、いかんせよ、近くから見ても水面下に何があるか分かりません。辛うじて赤錆びた 第三砲塔のターレット部分が水面上に出ているだけです。ここは一応船の墓場であり、未だ引き揚げられていない遺体も一緒に眠っているので、あん まし騒いだりしない方が良いかも知れません。

洋上に浮かぶアリゾナ記念館。 
面白い形ですが、どうやら鳩か何かが
翼を広げているのを表しているのではないかと
思います。
ここは鎮魂の場所ですので、あんまし騒がないこと。
ましてやピースサインは...

水面から突き出たアリゾナの
第三砲塔ターレット部分。 
未だに沈んだ艦内より、
人間の脂が浮いてくるとか言われてます。


このアリゾナ記念館の右隣、駐車場を挟んでバウフィン記念館があります。これは潜水艦の記念館で、各種魚雷から、巨大な核ミサイル、初期のレィ ギュラスミサイルなどが展示され、建物内にはアメリカの潜水艦の歴史や、原潜のコンソールなどが並べられ、屋外には巨大なボフォース40mm4連 装機関砲や、潜水艦搭載火砲、日本の人間魚雷回天などがゴロゴロしています。回天はあんまし残っていないので、貴重かも。ここでの見ものは係留展 示されている太平洋戦争時のアメリカ海軍の主力潜水艦ガトー級バウフィンです。この潜水艦は確か、日本で良く戦争悲話として語られる学童疎開船 対馬丸を雷撃したことで知られています。ここでは内部の見物できるので、巨大な戦艦を見る前に軍艦と言うモノを知るには良いかも知れません。そ れにしても潜水艦の中ではドイツのUボートなんかに比べると大型の部類に入る同級ですが、やはり艦内は相当に狭いです。 港を見渡す良い所に太 平洋で沈んだ米潜水艦の記念碑が一隻ずつあります。あの狭い艦内で戦った勇士に敬意を表しますが、数えるほどの記念碑を見ると、相手だった日本 海軍の対戦能力の低さが逆にしみじみと伝わってきます。

潜水艦バウフィン号
かなり劣化が進み、今はこの写真を撮った時に比べ外板の一部が欠落しています。

戦没潜水艦の記念碑をなめ、バウフィン号を見る。

40mm4連装対空機関砲
相当に大型の火砲で、
大型艦にしか搭載できませんでしたが、
戦争末期には無理してでも
駆逐艦サイズの船にも搭載しました。

傍らにヒューズセッターがありますから、
対空砲のようです。
おそらく127mm砲でしょう。

言わずと知れた人間魚雷回天。
前部と後部の段差が無いので、これは2型です。
2型は実戦に使われていないので、
日本本土に放棄してあったのを
アメリカが接収したモノでしょう。

バウフィン号の繰舵コンソール。
二人で、潜水艦の横舵、縦舵を操作します。


... で、肝心のミズーリ記念館はどうしたんだと言うことになりますが、実はここには無いのです。じゃぁ何で、長ったらしく潜水艦の話何かしてる んだと言うことになりますが、当のミズーリ記念館はこの潜水艦記念館の対岸にあるのです。対岸のパール・ハーバーの真ん中にあるフォード島に係 留されいるのです。そこへ行くためには専用のトロリーバスで橋を渡って行かなくてはいけません。その為のバスの切符およびミズーリ記念館の入館 手続きをするのがこの潜水艦記念館なのです。
対岸にミズーリが ...


潜水艦記念館を入って、魚雷がベンチ代わり(本当に座って良いのかどうかは知らないが)に置いてある通路を通ると、窓口があります。手前二つが ミズーリ専用の窓口です。ここで案内を見ると、日本語ガイド16$、ガイド無し14$との料金設定があります。ガイドを付けたことがないので、 何とも言えませんが、バシバシ写真を撮って、ちっとも進まない我々にとってはガイドがいては、自由に動けないので困ることになるでしょう。し かし、ある案内書ではガイドに連れられてCICルームらしい所を見学している写真を見かけました。ガイド無しではそんな所は行けなかったので、何か あるのかも知れません。これは次回試しにガイドを付けてみるのも良いかも知れませんね。窓口でガイド無しとか言うのは難しかったら、よく見ると貼りだ している日本語表記の貼り紙にアルファベットだけ言えと書いてあります。 つまり大人一人ガイド付きならA,ガイド無しならBなどとコースをアルファベッ ドによって示してあります。何となくバカにされてる様な気もしますが、いかにも日本人向けって感じです。


ミズーリまで我々を運んでくれるトロリーバス。
かなりユッサユッサと揺れます。
そのまま入ってきた入り口から外に出ると、直ぐそこにトロリーの停留場があります。ここで、先程購入した入場切符(ただのレシートなんですけどね) を見せ、乗車します。ここでは必ず左側に乗ること。フォード島に向かう橋の上から左側にミズーリが見えます。写真が撮りたければ、なるべく左側に 乗りましょう。トロリーバスは壁がありませんので、立つことは中央の窓がある一室以外は禁じられています。しかも相当に揺れるので、いい姿勢で写 真が撮りたければ、左側に座りましょう。ただし、本当に良く揺れる車体(道路が悪いのかバスが悪いのか..)なので、ブレが心配です。私はいつも ブレています。フォード島内の軍の保養施設らしき所をブンブンすっ飛ばすと木陰の上に巨大なグレィの構造物が見えてきます。いよいよ到着です。

フォード島に向かう橋。
軍事施設なので、殺風景なコンクリート作りです。

トロリーバスから一枚。
やはりブレました。



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